明けましておめでとうございます。
令和八年(皇紀二六八六年)の年頭にあたり、謹んで皇室の弥栄と、皆様のご健康ご多幸をお祈り申し上げます。
私たちが象徴と仰ぐ天皇陛下の一年は、国民の平和を祈ることから始まります。
このお祭りを四方拝と申します。四方拝は、俳句では一月の季語にもなっております。
冒頭の俳句は、四方拝の様子を詠んだもので、「空くらき」とあるように、四方拝は元日早朝、夜の明けきらぬ厳寒の中、天皇陛下自らが神嘉殿(しんかでん/皇居内にある神殿)の南庭において、伊勢神宮、山稜(さんりょう/歴代天皇のお墓)、および四方の神々を拝礼し、国民の平安と五穀豊穣を祈念される、年明け最初のお祭りです。
全国の神社でも、この神事にならい、元日に歳旦祭(さいたんさい)が斎行され、それぞれの地域の発展と、皆様のご繁栄ご多幸をお祈り申し上げております。

今年の初詣では、皆様どのようなお願いごとをされたでしょうか。
ご自身のこと、ご家族のこと、さまざまあると思いますが、いずれにしても「今年も幸多き良い年であってほしい」という願いを込めて、新年を迎えられたことでしょう。
今年は丙午(ひのえうま)年。
「丙(ひのえ)」も「午(うま)」も「火」の性質を持ち、太陽のように明るく、燃え上がるような情熱と生命力に満ちています。
すなわち、「これまでの活動が活発化し、新しいことへの挑戦や目標達成に大きなチャンスが期待できる年」でもあります。
また、「丙午の年に生まれた女性は気が強い」という迷信を逆手にとり、「女性の活躍が期待される年」とも言われています。
火のエネルギーが最高潮に達し、情熱、行動力、勢いが大きく花開くパワフルな一年です。皆様もぜひ、新たな目標を見つけ、挑戦してみてはいかがでしょうか。
本年が、皆様にとって幸せに満ちた良き年となりますよう、心よりお祈り申し上げます。

「目に見えぬ 神に向かいて 恥じざるは 人の心の まことなりけり」
明治天皇 御製
(目には見えない神様に対しても恥ずかしくない、清らかで正直な心こそが「誠(まこと)」であり、最も尊いものである。)
今日も良い一日を。
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