「右近の橘」

神門のそばで、鮮やかな実をつける橘の木。
よくキンカンと間違えられますが、タチバナの木です。
実はこの橘、「右近の橘」と呼ばれる由緒にならって植えられています。

「え? 向かって左にあるのに“右近”?」
そう思われる方も多いと思います。

これは、見る人の左右ではなく、天皇から見た左右で決められているためです。

京都御所の紫宸殿では、天皇が南を向いてお座りになります。
そのとき、天皇から見て右側に植えられているのが橘、左側に植えられているのが桜。
これが「左近の桜・右近の橘」と呼ばれる理由です。

そのため、私たち参拝者から見ると左側にあっても、本来の決まりに従えば「右近の橘」となるのです。

橘は一年中葉を落とさず、冬にも実を結ぶことから、変わらない心・家の繁栄・代々続く願いの象徴とされてきました。
神門をくぐる際には、そんな意味を思い浮かべながら、ぜひこの橘の木もご覧ください。